
も く じ
第1話 ☆ 『歯が抜けた!』
第2話 ☆ 『歯が抜けた!』 〜1号編〜
第3話 ☆ 『wisdom tooth!』
第4話 ☆ 『歯が抜けた!』 〜S少年編〜
第5話 ☆ 『歯が抜けたらどうするの?』
第6話 ☆ 『大事件です!』
第7話 ☆ 『歯の小話』

第1話 『歯が抜けた!』
no.1 2008.3.20 up
少し前の話ですが、昨年の夏休み、当時4歳の次女(以下2号)の前歯が抜けました。生え換わりの準備で自然に抜けたのなら良いのですが、いつも騒々しくおてんばな我が家の姫たちは、 その日も6歳の長女(〃1号)と3歳の三女(〃3号)の三人で仲良く(?)遊んでいました。お調子者の2号が姉の鍵盤ハーモニカをご機嫌で歩きながら吹き鳴らしていたところに 運悪く3号が接触!はずみで鍵盤のマウスをしっかりくわえていた上の前歯が1本抜けてしまったのです!
平日の午後のことで、じぃじ・ばぁばに子供たちをお願いしていたのですが、ふと気付くと携帯電話に「自宅より着信アリ」。いつも電話をとれない時間に、です。
何事かと思って電話してみると、めったに電話を取らない彼女たちのひいばあちゃん(すなわち私の祖母です)が出ました。そして2号の歯が「折れた」しかも「すごくたくさん血が出た」!ので 「タオルで口を押さえて」かかりつけの「歯医者さんに連れて行った」と言うのです\(◎o◎)/!
私は大急ぎで帰宅しました。でも歯医者に行ってから3時間以上も経つというのに、家にいたのはまだひいばあちゃんだけです。
なんだか大ごとになってるんじゃないかと不安でドキドキしてきました。
しかもひいばあちゃんからの情報は「ぎゃーっっ!痛いーっっ!!歯が折れたーっっ!!うわーぁぁぁん!!血がいっぱい出てるーっっ!!!」って叫んでいたとか、真っ青になって泣きじゃくっていたとか、とにかく不安をあおるようなものばかり…。
じっと待っていられず、じぃじの携帯に電話を入れたのですが電源が入っていません。私のドキドキは増す一方。信頼しているわが子の祖父母に連れて行ってもらっているわけだし、 歯科医院様もきっとお忙しいだろうにと葛藤しつつも我慢が出来ず、ついに歯科医院に電話を入れたのですが…。
さて真ん中姫の前歯はどうなったでしょう?
no.2 2008.4.20 up
「あ、もしもし、松田と申しますが、うちの2号がそちらに伺ったと思うんですが…。」「2号ちゃんのお母さんですね。2号ちゃんなら先ほど帰られました。おばあちゃんに説明はさせて頂いたんですが、一応説明しておきましょうか?」
「あ、はい。お願いします!お、折れたんですか?」
「上顎の左1番の歯だったんですが、折れたのではなく、根元から抜けていました。ただ、レントゲンで見てみると永久歯はまだまだ生えてきそうにないので、両側の歯にボンドでくっつけておきました。」
「???あ、え、ぬ、抜けたんですか?\(◎o◎)/!」
「はい。普通乳歯は…(中略)。でも抜けた歯はきれいだったので、そのまま自分の歯を戻しました。」
「あ、そうなんですか…。」
「それで…(中略)。」
「あ、はい、わ、わかりました。お手数おかけいたしました。ありがとうございました。」
と、なんとまあ、「あ」ばかりを繰り返した私ですが…。
歯には、歯茎から出ている”歯(歯冠)”の部分と、隠れている根っこの”根(歯根)”の部分があります。
その”根”の部分ですが、乳歯は永久歯への生え換わりの時期になると、上あごの骨の上で待機している永久歯が下がってくるのに合わせ、じわじわと骨を溶かしながら小さくなっていき、それがなくなると歯が抜けるという仕組みになっています。
しかし2号の場合、レントゲン写真を見てみると永久歯はまだまだ骨の上の方にあるにも関わらず、上の前歯2本の”根”がほとんどなくなっていて、歯茎に埋まっている部分1〜2mmのみでかろうじてくっついている状態だったのです。
それが今回くわえたままの鍵盤のマウスがいい角度(?)で入り、見事に抜けてしまったようです。
数日後、経過観察のため歯科医院に伺い、いただいた説明によると、きっと今までに何度か前歯の部分に強い衝撃を受けたことがあったせいで”根”の部分が死んでしまい、上の骨を溶かす前に退化してしまったのだろうということでした。
このような例はあまりないようですが、虫歯などに根っこの部分まで食べられちゃった場合なども同じようなことが起こるそうです。
しかも、興味のあることが周りに多すぎるので(?!)あちを見てこっちを見てまっすぐ前を向いて歩くことがなく、塀にぶつかり、壁に激突し、最後にはごっつい電柱にがつーっん!と音がするくらい熱烈なキッスをしてしまう始末…(T_T)
ただ幸いなことに抜けてしまった乳歯そのものは欠けなどはなかったので、さし歯にすることなく自分の歯を上顎右1番と左2番にもとの姿と変わりなく固定していただきました。
「やっぱりまだまだ永久歯は出てきそうにないし、とりあえずないとカッコ悪いから(笑)くっつけておいたよ!」と先生が笑顔でおっしゃいました。
けれど上の前歯二本の永久歯は全然歯が溶けていないせいで、生え換わるにはかなり時間がかかるだろうとのことです。なのでもし、またぶつけたり、両隣の歯が抜ける際に一緒に抜けてしまったとしたら、その時はさし歯になるそうです^_^;
それ以降…2号の落ち着きのなさは相変わらずですが、くっつけて頂いている歯は変色することもなく毎日彼女の暴飲暴食に耐え、頑張って働いてくれております(^_^)v
矢野先生!ありがとうございましたぁ!
第2話 『歯が抜けた!』 〜1号編〜
no.1 2008.5.20 up
昨年1号がまだ小学校1年生の秋のこと、初めて歯が抜けました。(2号と違ってごくごく普通に…。)周りのお友達はみんな幼稚園の年長さんあたりから抜けはじめていたのに、一向に動こうとしない自分の歯に、みんなからちょっと置いて行かれたようなさみしい気分になっていたようで、 最初に下の左一番がグラグラし始めた日からは嬉しくて仕方ないように「早く抜けないかなぁ」と、毎日鏡の前であーんと大口を開けておりました。
しかしそこからがまた長く、その歯が抜ける前に隣の下右一番の歯が動き始め、1号の指は常に口元に。そのうえ朝から晩まで「ママ、この歯はいつ抜けるん?」「抜けたら痛いん?」 「血がいっぱい出るん?」と質問ばかりです。
はじめのうちは「そうねー、いつかなぁ。」「いっぱい歯茎にくっついてるのを無理やり引っ張ったりしたら痛いんじゃない?」 「どうかなぁ。」と答えていた私も、1カ月もたってくると「手を口に持っていくのをやめなさい!どうせそのうち勝手に抜けるんだから!!」と娘のわくわく・ドキドキに付き合い切れず いらいらしてしまいました(~_~;)ごめんなさい。
そして季節は冬へと移ろいはじめ、みんなの関心が彼女の歯から離れはじめたある日、学校から帰ってひとしきり遊んだあと「ママー、歯が抜けたぁ!」との叫び声。
「もう抜けそう、もう抜けそうっ…。」を聞き飽きてのイライラも吹っ飛び、「きゃーっ、1号ちゃんおめでとうっっ!早くママに見せて!!」と私の方が大興奮です。(*^_^*)
その差し出された手のひらにそうっと乗せられた小さな”歯”。初めて見る娘の抜けた乳歯はもうかわいくてかわいくて、とっても愛おしく感じました。ほっぺたを赤くさせて、なんだか1号の顔もすこうし誇らしげです。
まずはその歯を洗い、乾かしました。とてもきれいに抜けていて歯肉もほとんどついていなかったので、すぐにきれいになりました。失くしてしまいそうな小さな歯、やさしくティッシュで包みました。そしてちょうどその時、
この『Milk tooth!』を立ち上げようとしていた我がはぁ〜と工房に、さっそく持って行ったのです。
そして、1号の「かわいいハートちゃんにして欲しいなぁ(^。^)」の声に応えて作っていただいたのが[e.ハート!]。その出来上がりのかわいさに、すぐに数ある試作品の中から『Milk tooth!』の定番商品に決定しました!
そうです。[e.ハート!]の商品写真に使われているのはまさしく、この1号の抜けた乳歯第一本目、記念の作品なのです。
no.2 2008.6.20 up
まずちょうど小学校1年生の秋、下顎左一番の歯が抜けました。ほどなくそれに続いて右の一番が抜けました。ところが、1本目の感動とは打って変わり、「ママー、また抜けたよ!!」の1号の声に「あ、後でしまっておくからティッシュに包んでそこに置いといてー。」 で済ましてしまった私。相手はやんちゃな三姉妹(?3匹の猿?)なのに、後回しにしてバタバタと家事を済ませて一息ついた時にはすでに”そこ”に2本目の 抜けた歯は見当たりませんでした。
1号と二人、一生懸命探しましたが見つかりません。「きちんと置いとかないからよ!」「きちんと置いておいたよ!!」とブツブツ…。
結局その二本目が見つかったのはそれから数ヵ月後のこと。たまに”何でこんなとこにコレがあるの?”っていうことありませんか?まさにそんな場所から 発見された二本目は無残にも真っ二つに割れていたので、1号には見つけたことも告げずにそおっと処分させて頂きました(>_<)ごめんね、1号ちゃん…。(注:抜けた歯はもろく、壊れやすくなっております。皆様、お取り扱いにはくれぐれもご注意ください^_^;ね。)
こうして順調に抜け始めた1号の歯ですが、みなさん、生え変りの次期って気になりませんか?個人差があるので固執することはありませんが、 大体の目安がこちらです。2〜3年程度のずれは問題ありませんのでご参考までに…。


本来ならば、第1大臼歯…いわゆる6歳臼歯が、乳歯の列の一番奥に上顎で6歳ごろ、下顎で6〜7歳ころに生えてきた後に歯の生え変りがはじまっていました。
しかし現代においては食生活が著しく変化し、あごの成長発育に必要な固いものをしっかり”噛む”ことが減り、やわらかい食べ物ばかり食べている結果、乳歯の抜けはじめに
6歳臼歯の萌出が間に合わなくなってきている子供が増えてきています。第1大臼歯自体は3歳あたりで歯茎の中ですでに形成されていて、6歳ころにはすっかり準備OKなのに”あご”の発育に時間がかかり、生える場所が確保できるまでじっと待たされているわけです。
よくよく考えるとそうですよね。前歯が抜けちゃったら次が出てくるまで1本減ってるんですもの、その前に奥歯が1本増えていた方が食事するにも楽、ってもんです!(^^)!とっても納得のいくうまい仕組みだと思いませんか?
なのに、そんな人体の上手なシステムを、食生活の急激な変化が崩しつつあるっていうのはなんだか残念な話ですよね。かといって何かと忙しい現代のママたち(私も含め…)に、いきなり食生活を見直しなさいと言われても、
なかなか思うようにならない、というのが本音ではありますが…。
けれど、あごの発育不全は後にかみ合わせや歯並びに多大な影響を及ぼします。かわいいお子様をきれいな歯並びの大人にしてあげるために、少しずつでも良いので、毎日の食事に歯のことを気を遣う努力をしていけたらいいですね。
ちなみに1号ちゃんは6本も抜けたあたりでやっとこさ、6歳臼歯が顔を出し始めました。もちろん彼女はいかにも現代っ子らしく(?)三姉妹の中でひとりだけ
固いものがとっても苦手です。
言い訳をさせていただくと(~_~;)1号の場合は歯の生え始めがとても遅く、1歳の時点でまだ下顎の左右1番のたった2本しか生えていなかったので、離乳食から普通食への移行も時間がかかり、
歯茎で噛み切るのは痛いだろうと、野菜スティックなどのかたいものをなかなか与えられなかったのです。おかげで気付けば少しでも固さがあるものを嫌うようになってしまいました。ちょっと過保護すぎましたか…と今頃反省しております(T_T)
皆様のお子様はいかがですか?
「うちの子はきちんと6歳臼歯が生えてから、生え変りが始まりました。」というお母様!松田はとても尊敬いたします。今のとこ、スルメとか固い豆菓子などの大好きな2号・3号に期待しているのですが、どうなることやら…。
no.3 2008.7.20 up
次に抜けたのは最初に抜けた下顎左1番の隣の2番です。季節はもう冬でした。この歯も最初の歯が抜けたころにはもう動いていたのですが、これがまたなかなか抜けません。
その朝も、私の「あと本当に少しだけしかくっついてないから、ぴっ!て引っ張って抜いてあげようか?(*^_^*)」と言う申し出を「イヤ!!怖いもん。」ときっぱり断り元気よく登校していった彼女でしたが、 寒さで、だけではなく青白い暗ーい顔で下校してきました。
そして玄関に入ると”ただいま”もなしで鞄をかけたまま、泣きそうな顔で勢いよくしゃべり始めました。
「あのねママ、今日学校で大変なことが起こったんよ!!(以下松山弁です、とってもわかりづらいところだけ訳します(^。^))」
「な、なに、どしたん?」
「あのね、あのね、今日学校で歯が抜けたんよ。これ、ここの歯!」(と抜けたところを指さしました。)
「あら、やっと抜けたんやね。すっきりして良かったねぇ(*^_^*)」
「違うんよ、違うんよ、良くないんよ、それが大変なんよ!!」
「???何」
さぁ、皆さん何が大変だと思います?私はおなかを抱えて笑い、1号はその日一日…いや2日くらい、とっても不安そうでした。
「あのね、給食の時間に歯が抜けたんやけどね、パンをがぶってしたらね、”ぷち”ってしてね、”え?!”って思ったんやけどね、お口のパンを飲み込んでみたら歯が抜けとって 血が出よったんよ(訳:歯が抜けてて、血が出てたのぉっっ(T_T)!)しかもいっぱい。」
「うん、それで?」
「それでね、まわりのお友達に一緒に探してもらったんやけど、どこにもなかったんよ。それでね、先生に言ったらね、”先生がみんなが帰った後に探しておいてあげる ね、でももしかしたらお食事と一緒に飲み込んでしまったのかもしれないね。”って言ったんよ。」
「ぶはははは〜っっ^m^」泣きそうな彼女をよそに、私はそのシーンを想像して大爆笑してしまいました。
1号はそんな私を見て、半泣き顔のほっぺを赤ぁくして言いました。「なんで、何で笑うん?歯って飲み込んでも大丈夫なん?病気になったり死んでしまったりせんのん?」
そうですよね、歯を飲み込むなんて初めての経験だし、歯が抜けることにもなだ慣れてないし、錠剤の薬も飲めない彼女からしたら歯を飲み込んだなんて一大事です。またいつものように、ちょっと反省…^_^;
「大丈夫だよ〜、もし飲み込んだとしたってうんちさんと一緒に出てくるから。」
慰めるつもりで言った言葉が、彼女にはますますショックだったようで
「せっかく抜けたのにうんこになってしまうん?いやよー、そんなの。」
「いーじゃん、これからまだまだいっぱい抜けるんやもん、1本くらい飲み込んだって平気よー(~_~;)」
「でも○○、うん××、痛い△△、やんっ。」(記号部分は推測してください♪)
とひとしきり話すと落ち着いたようで、その日の大事件は家族全員に一人につき1回ずつ笑いながら話されました。
そして翌日の下校後のこと、
「ただいま、ママー、先生が昨日みんなが帰った後、一生懸命探してくれたけど見つからんかったんやってー。やけん、やっぱり飲み込んでしもたんかもしれんわい(訳:だから、飲み込んじゃったのかもしんないっ!…くらいの感じ)。 でも、飲み込んだ歯もきっと体の”えいよう”になるわいね(^_^)v」
…ということで一件落着です。
no.4 2008.8.20 up
前回までに3本の歯がぬけた1号。その後も順調に続き、現在までに6本の歯が抜けました。上顎左右1番と下顎左右1・2番です。
しかし…、その6本が抜けてからもう半年以上経過するというのに、まだ生えてきているのはわずか2本です。
しかもなんとか生えてきた2本も、下の四本抜けているスペースの真ん中にまるでV字のような姿で出てきているのです。
本人からすれば、前歯がないと不便だし、カッコ悪いし、親の私からすれば歯並びが悪くなるんじゃないかと不安です。
前々回でお話ししたように、1号は典型的な現代っ子の小さな顎です。きっと顎が小さすぎて、大人の大きな歯が生えてくるスペースがないんだろうと予想はつきますが、永久歯そのものの準備はできているのかどうか不安に思い、2号かかりつけの(^_^;)歯科医院にてレントゲンを撮って、診ていただきました。
歯医者さん大好きで通い慣れている(~_~;)2号と違い、乳幼児期に思い切り手をかけて育てている1号は虫歯もなく、歯医者さん初体験です。
歯科医院までの車中、歯医者さんでの心構えを2号に説かれ、お気に入りの衛生士さんについて聞かされ、虫歯を削るにはどんなことをするのかの説明を受け(1号は虫歯治療ではないけれど…)、ばっちり心の準備をして到着しました。(#^.^#)
まず、2号がたくさーんある(T_T)虫歯治療のため診察室に入っていきます。いやに得意げに…。
そんな2号の堂々とした後姿を見送りながら、手を振る1号の笑顔はもちろんこわばっておりました^m^
…そして数分後、出てきた2号は張り切って1号の手を引きずんずんと診察台へと進み、衛生士さんに「これ、おねーちゃんの1号。」、1号には「ここに上がるんよ。大丈夫やけんね、痛くないけんね、2号も泣いたことないんやけん、1号ちゃんも泣いたらいかんのよ。(ここに上がるんだよ、大丈夫!痛くないからね。私も泣いたことないんだから、お姉ちゃんも泣いちゃダメよ!)」と ひとしきり引き継ぎを執り行い、「じゃ、待ってるね!」と2号は格好よく出て行きました。
私は1号のそばで先生に事情を説明すると、とりあえずレントゲンを撮ってみることになりました。1号も2号のおかげか(?)想像していたよりずっと落ち着いて診察を受けることができました。
そして出来上がった写真を見てみると…。
レントゲンは下顎の方しかとらなかったのですが、やはり予想通り、顎が小さすぎてスペースが全然足りていないことがわかりました。狭い所に押し込められたかわいそうな左右2番の永久歯は、左右をぐっと抑えつけられたように幅を縮め、なんとか生えてきた左右1番の永久歯も、その”根”はもっとかわいそうに足をまっすぐ伸ばすことができないように 百合の花のようなシャープな角度をつけており、まさしくVの字でした。これでは出てきている歯がだらしなく斜めの隙っ歯になっているはずです。
『あーぁ、やっぱりな…。』と思いガックリ来ている私にニッと笑って、先生は優しく1号に「うん、問題はないよ。ただ、もっともっとたくさん固いものをしっかり食べて、大人の歯がきちんと出てこれるように場所を作ってあげようね。じゃないと、ここの隠れてる大人の歯が、ずっと出て来れなくってかわいそうでしょ?」とおっしゃいました。
これで1号が、少々固いものでも食べてくれるようになるだろうとちょっと期待しているのですが、どうなることでしょう。きちんと生えてきたら、ご報告させていただきますネ!!
さて、診察後はもちろん、待合室に笑顔で出てきた1号をベテランの風格で2号は大げさにいたわり、頑張ったことを褒めてやっておりました(^_-)-☆
第3話 『wisdom tooth!』
no.1 2008.9.20 up
先日工房に1通のEメールが届きました。
普段はお子さんの歯をどう加工するのか、とか今注文するとどのくらいで届くのか、などのお問い合わせが一般的なのですが今回は違いました。
ご連絡いただいたご本人様の”親知らず”についてのお問い合わせだったのです。
工房では永久歯のご注文も頂いておりますが、実は親知らずをお受けするのは初めてでした。
お客様にはデザインの変更があるかもしれないことなどをご連絡し、歯の到着を心待ちにしておりました。
そして数日後、工房に到着した”歯”を見て驚きました。 大きいのです!
普段小さい乳歯ばかりを見ていると、その親知らずの立派さに圧倒されました。
私も以前親知らずを抜歯したことがあるのですが、歯医者さんの「どうする、記念に持って帰る?」との問いかけに、「虫歯の歯はいらないでーす!処分しちゃってください(~_~)」とあっさり処分してもらったため、
じっくりと眺めるのは初めてのことでした。
しかも、そのお客様の歯は目立った虫歯もなくとてもきれいな状態だったので、「もったいないなぁ、こんなにきれいな歯なのになぁ、どうして抜かないといけないんだろう?」と疑問に思い、
”親知らず”についていろいろ調べてみました。
するとこの”親知らず”なかなかおもしろいのです。これからご紹介する中、皆様はいくつのことをご存じでしょう…。
”親知らず”とは一番最後に生えてくる永久歯、上下左右の第3大臼歯(8番)のことで、”知恵歯・智歯・知歯”とも呼ばれます。
”親知らず”はだいたい18歳〜20歳頃に生えてくる永久歯で、子供が親の手から離れたころに生えてくる→親が子どもの歯に感知しなくなってから生える→親が生えたことを知らない歯、ということから”親知らず”と呼ばれるようになったという説と、
乳歯から生え変るのではなく、元(すなわち親)となる歯を持たずに生えてくる歯→親を知らない、という意味合いでそう呼ばれるようになったという説があります。
同じように”知恵歯・智歯・知歯”は知恵がついた後に生えてくる歯、という意味。
その英語表現が『wisdom tooth』で、まさに[wisdom=賢明・分別があること・知恵など]なのです。
単純に”知恵歯”を直訳したのではありませんよ! ですからたとえばこの表現"cut one's wisdom teeth"は、「親知らずが生える」または「分別がつく年頃になる」という2通りの訳し方をするのです。なかなかおもしろいですよね(^。^)!
おおよそ7割の人が持っている”親知らず”。しかしそのうち正常なものは2割と言われています。
どうしてでしょう?
以前、我が家の長女の話で出てきたように、日本人の食生活は著しく変化し、顎がどんどん退化していっています。そして、本来ならば顎の一番奥に親知らずが生えてくるスペースが十分あったはずなのに、その小さなとがった顎では
その場所が確保できず、傾いて全体が出て来られなかったり、埋まってしまったまま萌出することができなかったりしている場合が多いのです。
加えて顎の退化に伴い、親知らず自身も退化しているため、他の歯と比べてみるとその歯質も弱くなってしまっているようです。
こうした状況から、現在目立った不都合がなかったとしても、”親知らず”は抜歯しておいた方が良い、という意見が圧倒的に多くとても肩身の狭い思いをしている“親知らず”。
しかしこの”親知らず”、邪魔者扱いされるにはもったいないパワーも存在するのです。
no.2 2008.10.20 up
前回お話ししたように、成人の7割の人が持ちつつ正常なものはその中の2割と言われ、”知恵歯”という素敵な名前を持つにもかかわらず”厄介者”として8割方は抜いたほうが良い、と言われている”親知らず”。でも抜いてしまうにはもったいない理由もたくさんあります。
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**どうして抜くの?**
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**どうして抜かないの?**
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と、このような理由がそれぞれあるのですが、詳しく見ていくと…。
まず、抜く理由について。
痛みがあったり、虫歯になったりする場合は明らかに症状が出ているのでわかりますが、かみ合わせや歯並びの悪さは、歯が出ようと徐々に表面に近づくにつれて少しずつ変化していくのでわかりにくそうですね。
しかし、かみ合わせが悪いせいで、肩こりや片頭痛などの体調不良や、顎関節炎(がくかんせつえんな)どを引き起こすことがあります。また歯並びの悪さは、狭い場所に親知らずが無理やり出てこようとした結果ですので、
親知らずを抜歯することによって残りの歯のスペースが広くなり、自然に改善される場合もあるようです。
また女性の場合、将来妊娠した時に麻酔が使えないなどの理由で、治療ができなくなってしまうなどの不安から、早めの抜歯を進められるケースもあるようですよ。
ただ、この親知らずの抜歯については(抜かない理由にも入っていますが)下顎の場合、そのすぐ下に重要な血管や、太い神経管が通っていること、また麻酔が効きにくかったりすることもあるので、
虫垂炎と同レベルの手術であるという位置づけがされています。親知らずの状況によっては骨を削らないといけない場合などもあり、一般の歯科医院では対応できず、総合病院の口腔外科での抜歯手術になることもあります。(なんだかちょっと、怖いですねー((+_+))
次に抜かない理由としては、まず4本全部が生えていて、咬み合わせに問題がないこと。そして歯磨き等、日常のお手入れが自分でできる並びになっていることが大事です。
お手入れができにくい並びだと、どうしても歯ブラシがきちんとあたりにくかったりして、虫歯になる危険性が高くなります。
また何本かしか生えていなくても、手入れの状態も良く、噛むことに問題がなければ急いで抜歯する必要はありません。そのままきちんとケアを続け、将来第二大臼歯(7番)の歯を虫歯などで失ったときに、機能的にはなくてもすむ親知らずを、
代替歯として移植することもできます。 人工歯…つまり入れ歯を入れるよりは、使える自分の歯を移動する方が、なんとなくいい気持ち(?)がしそうだと思うのは私だけじゃないと思います(^.^)
ちなみに私が抜歯したのは両上の親知らずです。下の2本は横に向いた状態で埋まっていて出て来られそうにないので、咬み合わせの都合上も抜いて問題がなく…。しかもしっかり虫歯になってしまった(T_T)ので、10年来お世話になっている歯科医院でちゃちゃっと(?)抜いていただきました。
下顎の抜歯の場合は腫れや痛みがひどかったり、発熱したり。中には内出血状態で頬に青あざができてしまったりする人もいるようなのですが、松田は上顎だったせいか、いやいや、先生の腕のおかげ^m^で腫れもなく、痛み止めすら飲まずに済みました(*^_^*)
抜歯後、「どうするー?この歯、記念に持って帰る?」と言っていただきましたが、虫歯のおかげで色も良くなく、とても記念品!なんて代物ではなかったので「虫歯の歯なんて、気持ち悪いからどうぞ処分してください(~_~)」とあっさり処分してもらったのですが、『抜かない理由』のうちの再生医療について
もっと早く知っていたらもしかしたら大事にとっておいたかも…。
no.3 2008.11.20 up
『再生医療』、耳慣れない言葉かもしれませんが、皆さんご存知ですか?再生医療とは、体の一部が死滅(壊死)してしまったり、外傷で失われてしまったり、またガンで正常な臓器や組織の働きが損なわれたりした際に、細胞を利用してその失われた機能を取り戻すこと『再生』をはかる医療のことです。(NPO再生医療推進センターより)
それに用いられるものとして一般的によく知られているのが”骨髄”。そしてお子さんをお持ちの方なら聞いたことがあるかもしれませんが、”臍帯血(へその緒の中にある血液)”があります。
自分の体の取り出した細胞で、自分の体を治療する…。現段階でも数々の研究が行われていますが、すでに実用化しているものとしては、やけど治療などに使われる「皮膚」や「粘膜」があります。
また女性は最近よく「肌の再生医療」なんて聞かれませんか?これなどは、自分の腕から抜いた血液から採り出した血小板を使用してお肌を若返らせたりするそうですヨ(^.^)
この再生医療は、自分の細胞から組織を作り出すわけですから、当然拒絶反応の軽減が期待できます。
また現在研究段階にある、他の臓器の再生が可能になれば、臓器移植の必要な手術においてのドナー不足や、臓器売買などの問題の解決にもなり得るでしょう。
そして、この『再生医療』に最近登場したのが”親知らず”なのです。
先日のこと、産業技術総合研究所のチームが初めてこの親知らずから肝臓や骨を再生することに成功したという発表をしました。 再生医療に使われる細胞は”間葉系幹細胞”といい、分化し、増殖する能力を持っており、筋肉・骨・脂肪などさまざまな細胞になることができます。
その”間葉系幹細胞”が、親知らずの歯胚の中に存在するのです。しかも親知らずの中の間葉系幹細胞は、骨髄から採取するそれよりも、分化していない(その細胞に変身するかまだ完全に決まっていない)細胞のため増殖しやすいのです。
しかも骨髄から採取する場合は、健康な骨髄でないといけない点などを考えると、親知らずの方が優秀と言ってよいでしょう。
それに何といっても、親知らずは今まで抜歯とともに廃棄されてきたものです。それが再生医療に活用できるなんて、すばらしいと思いませんか?(*^_^*)
ただし、この歯胚(しはい)、実は10〜16歳くらいの歯がまだ表面に出てくる前の歯の中に存在するもので、歯科矯正などのため骨の中にまだ埋まっている状態の歯を掘り出して行うもので…つまり、例えば私の虫歯になって抜歯してしまった親知らずなどはこの対象にはならないのです(T_T)!
しかも、取り出した歯胚は凍結保存しなければならないのです。
…ということで(!?)生えた状態から抜歯してしまった親知らずをお持ちの方は、残念ながら再生医療には用いることができませんのでよろしければはぁ〜と工房でアクセサリーに(^_-)-☆
そして、これからお子様の歯を矯正で抜歯される方は是非、将来のために凍結保存を!
第4話 『歯が抜けた!』 〜S少年編〜
2008.12.20 up
それはまだS君が3歳の時のことでした。
「ぎゃーっっっ!!!」
お風呂場に突然、悲鳴が聞こえました。声の主はS君…。
夏の暑い日、夕方の6時過ぎ、その日もいつものようにママIちゃんと二人でお風呂に入っていたS君。
Iちゃんが目を離した瞬間、先ほどの叫び声です。びっくりしたIちゃんがS君の顔を見ると、見事に血だらけ!!((+_+))しかも湯船まで…。
慌てながらも出血がどこからきているのか確かめると、どうやら口からのようです。
「S君、口開けて!!どこから血が出とるん?」
しかし、S君もびっくりして気が動転してるのと、この大失態をママに叱られる、と思ったのか、なかなか口を開けません。
どうしようどうしよう、S君は頑として口を開けないし、お湯はますます赤くなっていくし…。その時です、Iちゃんは湯船にぷっかり浮かぶ小さな物体を発見しました\(◎o◎)/!
そう。そこに浮かんでいたのは小さな小さな”歯”!
実はS君、蛇口に口をくっつけてお水を飲んでいたのです。暑い季節、とってものどが渇いたのでしょう。一生懸命水を飲もうと蛇口に口をくっつけ、そのうち蛇口が口に入り、
ついには蛇口をがぶっと…(だと思う、とIちゃんが言ってました。(^_^)v)で、歯がはまっちゃってびっくりして離そうとした瞬間、思い切りかわいい小さな歯まで抜けちゃったというわけです。(^_^;)
S君は泣き叫びます。そうですよね、だって麻酔なしで健康な歯を抜歯しちゃったようなもんです。痛いですよねー!!(>_<)
Iちゃんはとりあえずお風呂からあがり、救急病院に電話をしました。
すると、「傷口を縫うことはできるけれど、もしも歯が折れていた場合、処置しかねるので歯科医院に連絡してみてください。」とのことでした。
そこで、かかりつけの歯科医院に、診療時間は終わっていたのですが電話を入れてみました。
幸運なことに、先生がまだおられ、「すぐに連れてきてもらっていいよー。」言っていただき、すぐに医院に向かいました。
「あー、左の下3番の歯、きれいに抜けちゃったねー(^◇^)」
一通り先生に診てもらったところ、歯は根元からきれいに抜けていて、折れた残りなどもありませんでした。そして、乳歯は抜け後も小さいため縫合することもなく、さし歯を入れることもなく、診察は終了しました。
あんなに泣き叫んで痛がったS君ですが、処方していただいた痛み止めも飲むことなく、午後8時には普通におうどんを食べられたそうです(*^_^*)
そして2,3日はぽっかり抜けたところに穴が開いていましたが、痛がることもなく、あっという間に傷口もふさがってしまいました。
しかし…。
あれから二年たち、歯並びにちょっとずつ影響が出て来ていて、結局抜けっぱなしの左下3番の位置に向いて、そこから後ろの歯が斜めに寄って来てしまっているようです。やっぱり、乳歯は生え変りによって抜けるのが一番ですね…。
さて、余談的にはなりますが、歯科医院の先生が「乳歯が根っこからきれいに抜けた時は、すぐにはめてやったら、2,3日はぐらぐらするだろうけど、くっついたのにねー。」と軽〜くおっしゃったそうです。(~_~)
Iちゃんが、そのことを初めから知ってれば大騒ぎしなかったのに〜っ、と思ったことは言うまでもありませんが、そんなこと、皆さん知らなかったですよね!どうぞご参考に(^_-)-☆
第5話 『歯が抜けたらどうするの?』
no.1 2009.1.20 up
みなさんは、ご自分が小さい頃、”抜けた乳歯”をどうしていましたか?私は自分の乳歯が抜けたとき、上の歯は床下に投げ入れ、下の歯は屋根の上に放り投げていました。
母に「どうして上の歯は下向いてなげて、下の歯は屋根の上に投げるん?」と聞くと、「ネズミさんは何でもかじるやろ?だからとっても歯が丈夫なんよ。やけん、上の歯は床の下に住んどるネズミさん向いて ネズミさんの歯みたいに丈夫な歯が、まっすぐ下向いてきれいに生えますようにってお願いして投げるんよ。下の歯は屋根裏に住んどるネズミさん向けてってこと。」と説明してもらいました。
そして、どきどきしながら暗い床下を覗き込んで、「丈夫な歯がまっすぐ生えますように。」って言いながら下の歯を投げたのを覚えています。でも、確か上の歯はどんなに頑張っても 屋根の上に届かず、父に投げてもらった気がします(~_~;)
しかし、この抜けた乳歯をどうするか、これってかなり国によって違いがあったり、同じ日本でも投げる時の文句が違っていたりと、調べてみると、これがなかなか面白い!のです。
まず日本では、上の歯は下に、下の歯は上に向いて投げるのが基本です。ただし、投げる場所や文句には微妙な違いがありました。
だいたい西日本では「上の歯は床の下」「下の歯は屋根の上」に投げるようで、その時の文句(お願い呪文?)に登場するのはたいてい”ネズミ”です。「ネズミの歯より早く生えろ」とか「ネズミさんの歯とかわれ」など。
母の話のように、何にでもかじりつき、壁に穴まで開けてしまうネズミの丈夫な歯は、身近な動物だけに一番説得力があって、子供にお話しするのにちょうど良かったのかもしれませんね。(^−^)
ところが東日本では上の歯はを投げる場所が「流しの下・軒下の雨垂れの落ちる場所・家の中から外に向いて」。また下の歯は「屋根の上・トイレの屋根(昔”厠”は別棟になってましたもんね。)」と 少しずつ違いがありました。しかも、西日本では”ネズミ”しか登場しないのに対し、”鬼”も登場してきます(*^_^*)。例えば、「鬼の歯より良い歯生えろよ」とか「鬼の歯とかわれ、ネズミの歯とかわれ」 「鬼の歯は後から生えろ、○○(自分の名前)の歯は先に生えろ」などなど…。
私は上記のように登場人物(?)なしだったので、文句の中にネズミさんが出てくると、ほほえましく感じます。
みなさんのお住まいの辺りではいかがですか?
ただ、マンションにお住まいの場合だとなかなか屋根の上や床の下に投げるなんて無理そうだし、かといってゴミ箱に捨てたりできないですよね。
「家の中から外に向いて」投げるのあたりだと、大丈夫そうですが(^。^)
住宅事情で、風習を知りつつも実行できないのは残念なことですが、こういう昔から伝わってきているものってなんとなくホッとしませんか?せめてお話としてだけでも、子供に、そのまた子供に受け継がれていったら 素敵ですよね。
ちなみに、自分の歯は全部投げた私ですが、1号の歯は一番最初に抜けた歯をハートにして、後の残りはフィルムケースに入れちゃってます。 とは言っても、第2話を読んで下さった方はお分かりかと思いますが、1本は大破(>_<)1本は食べちゃったので、中には2本しかはいっておりません(-"-)。
なぜ投げずにとっているかというと…マンション住まいではありませんし、床下もきちんと投げ入れるスペースはあります。だけどただ何となく可愛いのでとっちゃってる、 みたいな感じですかねー。って、あ!だから1号ちゃん、なかなか永久歯が生えてこないのかなぁ((+_+))。どうしよう、今からでも投げちゃいましょうか(汗・笑)。
no.2 2009.2.20 up
前回お話ししたように、日本では一般的に歯を投げる風習があります。この風習は日本だけではなく、東〜東南アジアに割と多くみられるようです。また北米や、ヨーロッパのいくつかの国では枕の下にしいて寝る、アジアの一部では埋める、などなど国によって様々ですが、何かしらの風習があるところがほとんどのようです。
そして登場人物としては、妖精、ネズミ、神様など。
やはりねずみの歯が丈夫な歯の象徴なのは、世界各国共通のようですね。(*^_^*)!
詳しく見ていきましょう。
まず「投げる」。
それぞれの国の中でも地方による違いはあると思いますが、お隣の韓国をはじめ中国、タイ、ベトナム、シンガポールなどの東〜東南アジアにかけては、日本と同じように下の歯は屋根の上に、上の歯は地面に向いて 投げるのが主流のようです。
またアフリカ大陸の地中海側では太陽に向かってえいっと投げるところがあるようです。前回の日本の風習にあったように、それぞれ投げる時に「魔法の呪文!(^^)!」があるんだったら面白いですね。
シンプルですが、「空に向いて、地面に向いてまっすぐな歯が生えますように…。」と願いをこめて投げる、素敵な風習だと思います。
次に北米やヨーロッパなどに多くみられる「物々交換!」。
物々交換系のほとんどのところが、抜けた歯を枕の下に敷いて眠ると、翌朝起きたらコインやキャンディ・おもちゃなどのプレゼントに交換されているというもの!
交換してくれるのは、歯の妖精「トゥースフェアリー〜Tooth Fairy〜」、女の子の可愛い妖精です。皆さんご存知のバービー人形にもトゥースフェアリーバージョンがあるそうですよ(^_-)-☆。(ちょっと見てみたい。)
また、ねずみさんのところも多数あるようで、そのねずみさんもお家の巣穴から出てくるねずみだったり、魔法の国からやってきた、立派な名前を持つ妖精チックなねずみだったりと いろいろな種類があるようです。
いずれにせよ、もちろん親御さんが子供が寝た後にそぉっと歯とプレゼントを交換するのですが、例えばこの「トゥースフェアリー」。子どもたちにとってはクリスマスのサンタクロースと並ぶほどの ビッグな人物(?)で、歯とプレゼントの交換は一大イベントなのです!!当然親御さんは細心の注意を払わなければなりません。ドキドキしながら眠りについたわが子を起こさぬように、気づかれぬようにそおっと枕の下に手をのばして、プレゼントをこれまたそうっと忍ばせます。
忘れるなんて持っての他。夜中に交換するのを忘れたせいで、朝「うちにはトゥースフェアリー来てくれなかったんだ…。」とガッカリした子供の顔を見なければなりません(T_T)。
私個人の意見としては「どうしてお金と交換?」と思ったりしてしまいますが(~_~;)あちらの方からするときっと、「どうして投げ捨てるの?」って感じなのでしょうね(笑)。
しかし、妖精やネズミたちは、歯をお金やプレゼントと交換してまで収集して一体どうするのでしょう?
一説によると、妖精がお城を建築する材料であるとか、お城で使うピアノの鍵盤に使うとか。だから、白く輝く美しい歯でないと使えないので、「歯磨きをきちんとした、虫歯のない 美しい歯でいないとトゥースフェアリーが持って帰ってくれないよ。」と子どもたちに諭し、一生懸命歯磨きさせるのです。なるほど、いかにも欧米らしく、実はとっても合理的なんですね(^.^)。
次は「食べさせる!」。
抜けた歯を食べ物に挟み込んで、動物に食べさせるというもので、ユーラシア大陸の内陸部に位置するいくつかの国にみられます。
例えばパンに押し込んで屋外に放置(とはいっても草木のあるところだとは思うんですけど…)。そして通りがかり?の動物に食べてもらうのだそうです。その動物がねずみならば最高。 きっと丈夫な白い歯が生えてきます。だけど、じっと見張っていないかぎりは、どんな動物がやってきて食べるのかわからないですよね。もし牛みたいな草食動物が食べたとしたら、すんごいしっかりした臼歯になりそうだなぁ。
またモンゴルでは、脂ののった肉の、白い脂肪の部分に歯を埋め込んで、犬に食べさせるそうです。私は知らなかったのですが、モンゴルでは犬は守り神として大事にされているそうです。ですから正確には「食べてもらう」ですね。 守り神に食べてもらえば、きっと丈夫な歯に育つことでしょう。
他にも畑に埋める、とか特別な場所に埋める、などの「埋める」もありました。
でも私のお気に入りはこれです。「アクセサリーにして身につける!!」(*^_^*)
南米と東ヨーロッパ(たぶんブルガリアだったと思います。たぶんでごめんなさい。)の一部の話ですが、”歯”その物を金メッキして加工してイヤリングやペンダントにしたり、キーホルダーにして身につけるところもあるのだそうです♪
はぁ〜と工房は、外国にこのような風習を持つところがあるとは知らずに、ただ可愛い乳歯を記念に残せたら、と思い創作をはじめたのですが、こんな素敵な風習が昔から伝わっている地方があるのだと知ったときは、とっても嬉しく思いました。
そして、この風習が日本でもたくさん広まって、はぁ〜と工房がそのお手伝いをすることができたら…もっともっと嬉しいなぁ、と思う今日この頃でございます(^−^)。
第6話 『大事件です!』
no.1 2009.6.20 up
このちょこっと話の初回に登場した2号ちゃんも、この春小学校に入学しました。活発な性格のおかげで、毎日楽しく過ごしております。2月生まれなのですが体も大きい方で、1週間もたたない間にすでにあのベテランの雰囲気を醸し出しているらしいです(1号談)。

さて、第2話でお話ししたように、本来子供の歯については、まず6歳臼歯が生えてから生え変りの準備のために乳歯が順番に抜けていきます。
さっさと前歯が数本抜けてしまってからやっと6歳臼歯が生えてきた1号と違い、固い食べもの大好きな2号にはしっかりした顎があります。なので順番を守って6歳臼歯のお目見えが先になりますようにと思っていたのですが、
6歳のお誕生日前あたりからかわいいかわいい臼歯が顔を見せ始めてくれたのです。
前歯はしっかりくっついたままです。そう、懐かしいあの吹っ飛んでくっつけた^m^上の前歯たちも。
この時点で既に6つも銀色のかぶせものを保有している2号ちゃん。最初
「お口の奥の方の歯のところぐらいが痛いんだけど。」
と言われた時は、あーまた虫歯が増えたのかなぁ…。と思い、恐る恐る口の中をのぞいてみたら、彼女が指さすそこには真っ白な歯がちょっとだけ、顔をのぞかせていたのです。
「きゃー、2号ちゃんおめでとう!!歯医者さんの先生が言ってた6歳で生える大人の歯、はえてきてるよー!よかったねー。これからうんと歯磨きしてきれいにしとかんと、これは大人の歯だからばーさんになるまでずぅっと使わないかん
歯やけんね。一生懸命歯磨きするんよ。お菓子ばっか食べたらいかんよー!」
鏡で必死に自分の奥歯を見ようと格闘しつつ、
「うん!虫歯にならんように一生懸命歯磨きするー!!」
と、元気よく答えたのでした。
そして小学校に上がり、学校生活にも慣れてきたころ、
「ママー、歯がぐらぐらしよるよー(してるよ)!」
嬉しそうな笑顔で近寄ってきました。
どれどれ、覗き込んでみると、下顎の左1番(表参照)がぐらぐらです。クラスで仲良しの友達は、その大半が年長さんの間に生え変りが始まっていたので、2号はおいてけぼりにされたような淋しい気分だったようで本当にうれしそうです。
「いつ抜けるんかなぁ、今日かなぁ、明日かなぁ。」
「グラグラし始めたばっかりだから、まだしばらくかかると思うよ。」
1号の時と同じ会話が繰り返されます。が、1号の時は初めてのことに対する不安や、痛いんじゃないかとの心配がメインの感情だったように思いますが、2号はみんなに追いつけるのがただただ楽しみなようで、わくわくしているのが毎日伝わってきていました(*^_^*)
グラグラし始めて2週間ほどたったある日、
「ママー、えーもん見せたげるーぅ(いいもの見せてあげる)!」
と、ただいまも言わずに玄関を入るなりの大きな声。(お、ついにきたかな?)と思いつつ、
「どしたーん(どうしたの)?何々?」
と答えると、ポケットからごそごそと丸めたティッシュを取り出しました。そしてにこにこの笑顔でそおっとティッシュを広げると、そこには小さな小さなかわいい歯。
「ちっちゃいねー、かわいいねー、学校で抜けたんや。いつ抜けたん?落とさんかった?」
「あのね、給食の後に歯磨きしよったらね、ほら、こうやってゴシゴシ横に歯ブラシしよったらね、お口の中にポロッと落ちたんよ。なんかなーと思ったら歯やったんよ!」
抜けた歯はもちろん小さくてかわいいのですが、一生懸命嬉しそうに話す2号の笑顔にくらくらの親ばかな私でした。(#^.^#)
しかも現在、はぁ〜と工房はスプリングフェアー開催中!ああ、私もオリジナルデザイン考えて作ってもらっちゃおう!どんなのにしようかなぁ、お花にしようかなぁ、2号にどんなのがいいか聞いてみようかなぁなんて、
ワクワクしながら考えておりました。
…が、
しかし…この後予想もしていなかったことが起こったのです。
no.2 2009.7.20 up
6月の中旬、2号ちゃんの歯が初めて抜けました。真ん中下の歯(下顎左1番)です。小さなかわいい歯を手に、2号は(私も!)どんなアクセサリーにするかワクワクしながら考えていました。
…が、その夕方のことです。
2号は
「晩御飯の時に、ひぃばぁちゃん(松田の祖母です)に見せるんよ!」
と、テーブルの上にハンドタオルを広げ、その上に小さな歯をそぅっと置いておりました。
そして、1号を習い事に連れていくために一緒に家を出ました。
「ばーば(松田の母です)、ここに”歯”おいとるけんねー、捨てたらいかんのよー!!」
と、キチンと言い残して。
1号を送って家に着くと17時30分です。私は帰ってすぐ夕食の支度にとりかかりました。そして約1時間後、できたおかずを並べようとテーブルの片づけをしようとしたところ…。
…??あれ??なんか違うぞ…。私はテーブルの表情に違和感を感じました。
○×△◆*@!$%&○×〜!!!!!!
そう、テーブルの上に置いてあったハンドタオルが明らかに違う場所にあるのです。隣にあった、フルーツを入れたかごの上に…。
「ばっ…ばばばーばーっ!!こっ、ここにあった歯はーっ?????」
私はあの全身の毛穴が開いて汗がぶわっと出る感じ、をめいっぱい味わいながら叫びました。
ばーばはいたってのんきそうに
「知らんよ〜。」
と答えました。
「知らんって、ここ、このタオル動かしとるやんっ!」
「うん、タオル邪魔やったけん、こっちに動かして…、て、あ、あーーーーーっ!!!どうしようどうしよう、うわーっ!!」
叫ぶと同時にその周辺から、近くにあったゴミ箱の中までひっくり返し小さなかわいいかけらを探し始めました。その一気にパニックに陥り、血の気が引いたばーばの顔はほとんど漫画状態でした。
そこに、別の部屋で遊んでいた2・3号が叫び声を聞きつけてやって来ました。
「どしたーん?」
ばーばと私は顔を見合わせました。必死で探す手は止めないまま、”助けてーっ!!”情けない顔で目配せをするばーばに”私は知らんよ!自分できちんと2号に謝って!”っと目配せを返しました。
と、2号はただならぬ雰囲気に気付いてか、あたりを見回し、その目がテーブルの隅っこを捕えました。
「あれ?あたしの歯は?どこにやったん?」
2号の言葉に観念して、ばーばはついに手を止めて口を開きました。
「ごめん、2号ちゃん。ばーばね、ちょっとタオル片づけた時に落としてしもた(しまった)みたいなんよ。今一生懸命探しよるけんね、ちょっと待ってね。」
「うわーーーぁん、せっかく1号ちゃんみたいにアクセサリーにしようと思とったのにぃーっ、2号の初めて抜けた歯やのにぃーっ、わーぁぁぁぁんっ(>_<)、お家出る時きちんと言ったのにーっ、うわーぁぁん…」
ばーばがまだ言い終わらないうちに、2号は顔を真っ赤にして泣きだしました。
「ごめんね、ごめんね、あぁどうしよう、どうしよう。」
おろおろうろたえつつ、言っているばーばも泣き顔です。
「まぁしょうがない、そのうち出てくるかもしれんし、歯はまだいっぱい抜けるけん、気にせんでええよー。」
場をおさめるため仕方なく言ったものの、私の方も本当はとってもガッカリ(T_T)。だって、キャンペーン期間はあとわずかです。せっかくあれこれオリジナルデザインのイメージを考えてたのにとっても残念…。
その後、ひっくひっくとしゃくりあげながらも晩御飯はしっかり食べ、おなかがいっぱいになれば心にもゆとりができたようで、
「まぁえーわい(いーよ)。ばーば、歯は次に抜けたやつをアクセサリーにしようわい(するね)。もうかまんけんね(いいからね)。」
と、がっくり落ち込んだ様子のばーばに優しく声をかけた2号でした。
と、一件落着ですが、2号のお話、もう少し続けます。楽しみにしていただけたら嬉しいです!
no.3 2009.8.20 up
さて、記念すべき生え変わり一番目の乳歯を紛失してしまった2号ちゃんですが、この話、続きがあります。
失くしてしまった歯はすっかり諦めた様子の2号ですが、その隣の歯が微妙にぐらつき始めていました。
次に抜けるのを楽しみにしながら、いつものように(我が家では夜の歯磨きは、おふろの湯船で行ってました。それが悲惨な結果になろうとは全然思いもせず…。)
お風呂で歯磨きし、私が仕上げ磨きをしておりました。我が家のお風呂はリラックス効果のあるやわらかいオレンジ色の照明です。今考えると、そりゃー汚れも何も判らんわ(~_~;)って感じなのですが、
湯船につかり、シャカシャカシャカと心地よい音が響くのが大好きでそうしていたその習慣が招いたのは…そう、「虫歯」でした。
ある日、シャワーだけで済ませた夜、昼間のように明るいリビングで歯磨きをし、膝枕で仕上げ磨きをしました。膝の上で”あ〜ん”した顔を眺めるのはなかなかかわいいもんだ(*^_^*)なんてのんきに思いながら仕上げ磨きに取り掛かると、
なんだか2号の歯がとっても茶色いのです。全体的に。
もともと1号と3号は1本1本の歯が大きく、笑うと歯が全部見える感じなので汚れに気付きやすいのですが、2号の歯は小さく、しかも笑ってもほとんど歯が見えず、その上ぷっくりほっぺでとっても外から歯が見えにくいので、
私は全然2号の口の中の状態に気付いていませんでした(もちろん言い訳です)。とはいえ、以前にも歯医者さんで治療していただいたことのある2号のことです。小さい歯がきゅっとひっついて生えてるし、1本1本の歯の溝はとっても深いし。あーぁ、もっと早く気付いてあげれば良かったなぁなんて思いつつ、虫歯はないか、口の中をばっちり明るく照らして
検索しました。すると怪しい歯が2,3本ほどあったのです。
慌てて私は自宅から車で5分ほどの距離にある小児歯科さんに予約の電話を入れました。
1週間もたたないうちに、予約の日がやって来て、緊張の初診です。
「う〜ん…、2号ちゃん、先生が見てみたら虫歯さん、なんだかたくさんいるみたいで2号ちゃんの可愛い歯、食べちゃってるかもしれない。今から詳しく調べたいのでお写真とってもいいかな?」
そういうと早速レントゲン撮影です。レントゲン室でもとってもお利口だったと褒められた2号ですが、できた写真を眺める先生はとってもしぶーい苦笑いです。
「お母さん、ちょっと見てもらっていいですか?う〜んと、ちょっといっぱい虫歯さんありますねぇ、こことここ、それにこことここも、あとここは結構深くて神経まで行っちゃってるみたいですね、それにこの歯も…。」
がーん…。
この表現以外当てはまらない、ってほど、がーんとショックでちょっと涙が出るほどすさまじい量の虫歯に食い荒らされた小さなかわいい口。上の、あるいは下の何番のどの歯とも、何本あるともはっきり言えないほどの大量の虫歯に、親としての面目は今や消えそうなほど小さく小さく縮こまり、
その色も自分の手抜きを恥じて真赤…を通り越して血の気が引いた真っ青です。半ば放心状態のままあれこれ虫歯の原因を考えました。
一人目の1号の時は慎重に、神経質に育て、どんなにかわいくても絶対口にチューはしなかったし、離乳食も絶対直箸で与えたりはしませんでした。チョコレートだって2歳になるまで食べさせたことなんてなかったし…。
だけど生まれた瞬間から超溺愛の2号ちゃん、1号と一緒になってぶちゅーっとちっちゃいお口にチューはしまくるは、生後2ヶ月半あたりから大人がご飯を食べ始めるとだらだらよだれを垂らし、生後4ヶ月で歯が生えはじめたので、結構早いうちに冗談っぽく自分が食べてるご飯粒をぽいっと与えてみたり…。
虫歯にならないはずはないだろう、みたいな環境で育てられてしまいました((+_+))。どんなに反省しようと、時すでに大幅に遅し…。
しかも、本人も赤ちゃんのころから野菜ジュースが大好きでストローでチュッチュチュッチュと一日数回飲んでおりました。まだ歩けもしないうちから、隣に座るお姉ちゃんのおやつを平然と奪い取って食べてたり。冷蔵庫や棚に手が届くようになってからは、さっさと食べれる物を探しだし、大人が気付くといつも食べている状態です。
そりゃー虫歯にもなりますわねって、他人事のように言ってはいけませんでした(さらに反省どーん…)。
そうです、大量の虫歯たち。ね、大事件でしょう?!(T_T)(T_T)(T_T)…そしてさらにこのお話続きます。
no.4 2009.9.20 up
6月にたくさんの虫歯さんの治療を始めた2号ちゃん。記念すべき抜けた乳歯1本目を紛失してしまい、2本目はまだまだ触ったら動くかなぁ?くらいの感じで、せっかくのキャンペーンに間に合わなくなってしまった
とがっくり落ち込んでおりました。
仕上げ磨きもちゃんしてやれずに虫歯だらけにしてしまうし、乳歯も失くしてしまうし、ため息ばかりが出ます。
そんなある日、歯医者さん初診の日から3日後のことです。
「ママー、なんか固いのがあるんよー。」
2号が手を口に突っ込んでやって来ました。
「なんでまた口に手を入れとるんよー!汚いやんっっ!!」
「違うんよママ、見て、ほらここ、なんかね、固いんがあるんよ。ごはん食べる時歯が抜けたとこベロで触ったらね、固いんがあるんよー!!」
そこであーんをして口を見せてもらうと、先日抜けたばかりのところにすでに1ミリほど歯が出てきていたのです。
昨日はなかったはずなのに、そんな1日で出てくるもんなんだなぁと感心しながら、その歯をよーく観察してみるとどうも隣の2番の歯に邪魔されて、とっても窮屈そうです。
しかし、その2番の歯、指で押したら動くものの、抜けるにはもうちょっとかかりそうです。
「あーあ、虫歯の上に、歯並びまで悪くなっちゃうのかなぁ(T_T)」
私のため息は倍増です。
…が、しまった!大人の歯が生えたことを先に喜んであげるのを忘れていました。
「2号ちゃんおめでとう!!これ大人の歯だよ。もう生えてきたんやねぇ、早いねぇ。大事にして他の子どもの歯みたいに虫歯さんに食べられてしまわんように、きちんとお手入れしないとダメだよ!」
慌てて笑顔で、お祝いの言葉です(^_^;)
「うわ、大人の歯なん?2号、もう大人になったん?えーっっっ!!」
にやにやと、笑いながら照れている2号。
「いえいえ、大人の”歯”ですから。1本生え変ったくらいで大人にはなれません(笑)」
素早く私も突っ込んでおきました(#^.^#)
でもこのせっかちな永久歯のおかげでラッキーなことが!
そのまた3日後のこと、2回目の歯医者さんの日です。
「あら、2号ちゃん、歯が生えてきてますね。でもこの歯(2番)がちょっと邪魔しちゃってるみたいなので、このままだとまっすぐ出て来れなくなりそうです。もうだいぶ動いてるし、抜いちゃったほうが良いかもしれない、どうされますか?」
「あ、そうなんですか?!(喜)」
”抜く”の言葉に目をまん丸くしている2号の横で、私は目を輝かせました。
”やったぁ!フェアーに間に合うじゃーんっっっ!良かったぁ!!”
「じゃぁさっそくお願いします!」
この歯医者さんは小児歯科で麻酔はかわいいメロディが鳴る注射器を使います。おかげで子供は怖がることもなく麻酔を受けることができます。うちの2号に至っては、お友達に”メロディのなる麻酔”自慢をしているもようです(~_~;)
そして麻酔が効くと、いよいよ抜歯!なのですが、もう根っこ自体は溶けてほとんどなくなっていた歯なので、ふとよそ見をした瞬間、あっという間にかわいい歯は抜いていただいておりました。
「抜いた歯はどうされますか?」
の問いに、
「持って帰ります!」
と即答したのは言うまでもございません。
第7話 『歯の小話』
no.1 2009.10.20 up
| は【歯】 |
@ せきつい動物の口の中にある、かたい骨のような器官。食物をとらえ、またかみくだく作用をする。 〜小学館「新撰国語辞典」より〜 |
はぁ〜と工房で取り扱っております「歯」はもちろん@番ですが(笑)。
@〜Cのどれをとっても「歯」は重要な役目を果たしていますね。その重要性のせいか、歯には色々なことわざや慣用句があります。今回はそれらをいくつかご紹介してみます。皆さんがご存じのものはいくつありますか?
| ことわざ・慣用句 | 意味・解釈 |
|
奥歯に |
物事をかくしてはっきりと言わないようす。 |
|
切歯扼腕 |
歯を食いしばり、腕を握りしめること。 |
|
豆腐で歯をいためる |
豆腐のようなやわらかいもので歯を傷めるはずはないことから、「ありえないこと」のたとえ。 |
|
歯が浮く |
歯の根がゆるむ。(疲労時やすっぱいものを食べたときに感じるアレ!(^^)!です。) |
|
歯が立たない |
固すぎてかめないこと。 |
|
歯に衣着せぬ |
発言する相手に対しておそれたり、遠慮したりせず、ずけずけとものを言うさま。 |
|
歯の抜けたよう |
まばらなようす。 |
|
歯の根が合わない |
寒さや恐怖などでガタガタと体が震えるようす。 |
|
歯を食いしばる |
歯にギュッと力を入れてかみしめること。 |
|
目には目を歯には歯を |
古代バビロニアの第6代王ハンムラビ(前1792年 - 前1750年)によって整備された、世界で2番目に古いという「ハンムラビ法典」の引用です。 |
といった感じですが、ほとんどが「歯」は「心」に置き換えられるような気がしませんか?
脊椎動物にとって、非常に重要な器官である「歯」は同様に人の一番大事な「心」を表すに値するくらい絶対的な立場にあるものと言えそうですね。
調べた中にはもっともっと難しい故事成語や、歯だけでなく口を使ったものもたくさんあり、大変勉強になりました。おもしろかったですよー(#^.^#)
個人的には「ハンムラビ法典」がお気に入りです♪
