【姫街道4日目のつづき】 :天竜浜名湖鉄道三ヶ日駅〜気賀駅(10.8km)

4.気賀宿  (現在の静岡県浜松市北区細江町)


引佐峠を越えたら、石畳を一気に下ります。石畳の上は落ち葉で覆われており、急いで歩くとつるつる滑って危ないので、慎重に歩きます。 なお、引佐峠を越えると、木々の間から引佐細江(浜名湖の入り江)を眺めることができるようになります。

下り坂  浜名湖

しばらくの間、坂道を下り続けると、案内板と簡易休憩所が設置されています。 案内板によると、この辺りは、姫街道の中でも浜名湖を眺める絶好の場所だったそうで、 お姫様も駕籠から降りて浜名湖を眺めながら歩いたという逸話が残っているそうです。 この場所には、姫岩とよばれる広さ八畳くらいの平らな岩があります。 姫岩に座ると良いことが起こるという言い伝えがあるそうです。

案内板  姫岩

林の中の石畳を下り続けると、視界が開けてアスファルトの道となります。眼下には西気賀の集落が見えてきます。やっと引佐峠を抜けました。 姫街道沿いには、天保6年(1835)に再建された薬師堂があり、そのすぐ隣には文化2年(1805)に建てられた秋葉山常夜灯があります。

西気賀  薬師堂

集落内を歩くとY字路に差し掛かるので、左手の急坂を登ります。 ここから小引佐峠(こいなさとうげ)が始まります。“小”引佐峠の名の通り、引佐峠ほどの辛い峠越えではありません。 引佐峠と同様に、所々が石畳となっており、街道情緒が漂います。

小引佐へ  石畳

小引佐峠は、姫街道の中でも引佐細江(浜名湖の入り江)の景勝地として知られたそうで、綺麗な景色を眺めながらの峠越えとなります。 小引佐峠を越えた後も、姫街道は坂道を数回登り降りしなくてはなりません。結構疲れます。 しかもこの辺りから時雨れてきたので、急ぎ足で歩きます。

引佐細江  また登り坂

ようやく目指す気賀宿の集落が遠くに見えてきました。気賀宿を歩いていると、数は少ないですが、昔ながらの格子戸の建物を見ることが出来ます。

気賀宿だ  引佐細江

気賀宿本陣の建物は残っていませんが、近所に気賀宿本陣前公園があり、無料休憩所として開放されています。この日は本陣前公園までで旅は終了。 車で迎えに来てくれた父親と一緒に、浜名湖名物の鰻を食べに行きました。峠越えで疲れた身体に鰻は最高です。

本陣前公園  鰻丼

【姫街道5日目】 :天竜浜名湖鉄道気賀駅〜遠州鉄道自動車学校前駅(12.6km)

この日は気賀駅から歩き始めます。まず最初に、気賀関所に向かいます。 もともと気賀関所は、姫街道気賀宿の東入口に設置されており、昭和35年まで建物が残されていたそうですが、 現在では少し離れた場所に資料館として再現されています。 気賀関所は、慶長6年(1601年)に設置された関所で、敷地内には関所入り口には冠木門(左下写真)、取り調べをする本番所(右下写真)、 牢屋が在った向かい番所、遠くを見渡すための遠見番所などが在りました。再現された気賀関所では、往時の様子を見ることが出来ます。

関所入口  関所内

関所の役割は、いわゆる「入り鉄砲に出女」を取り締まることです。気賀関所では、旗本近藤家が代々関守を勤めました。 再現された気賀関所内では、通行人を取り調べている様子が再現されています。

取り調べ  取り調べ

関所敷地内にある資料館には、駕籠を初めとして、気賀宿や姫街道に所縁の品々が展示してあります。 お姫様用の駕籠は、内部には贅沢に金箔が貼られており、すごく豪華な作りとなっています。(左下写真) 一方の囚人用の駕籠は、網状虫籠みたいな構造となっています。これでは雨風を避けることができず、人目にも晒されます(右下写真)。 立場によって、乗る駕籠は全然違います。

姫様用籠  囚人用籠

気賀関所の見学が終わったら、姫街道に戻って旧道を歩きます。 宿場内には細江神社があります。逸話によると、かつて静岡県新居町にあった角避比古神社(つのさくひこじんじゃ)は浜名湖入口の守護神として信仰を集めたが、 明応7年(1498年)、さらに永正6年(1509年)の二度の大地震に伴う津波により、神社は大破したが、御神体は気賀に流れ着いた。 そこで、御神体をお祭りするための社殿を気賀に建てたそうです。そのため、気賀神社は地震厄除けの御利益があるとしても知られているそうです。 ちなみに、細江神社と新居町は直線距離で約15kmも離れています。それだけの距離を御神体が流されたとは、津波の威力のすさまじさを感じさせる逸話です。 天浜線高架の手前の和菓子屋で、姫街道沿いの名物味噌饅頭を購入。 お店の人に「今日は天気が良いから、途中で富士山が見えるかもしれませんよ。」と言われ、期待が膨らみます。
落合橋を渡り、気賀宿に別れを告げます。ちょうど井伊谷川(左)と都田川(右)の合流地点となり、穏やかな川の流れとなっています。

気賀宿町並み  橋を渡る



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