【東海道53次・江戸方面22日目のつづき】 :由比駅〜富士駅(13.9km)

E27.蒲原宿  (現在の静岡県清水区蒲原)


東海道53次蒲原宿の浮世絵  (広重『東海道五拾三次之内 蒲原』より)

由比宿と蒲原宿は比較的近いので、あっという間に蒲原宿に到着します。
蒲原宿の西側には大きな桝型があり、入口には記念碑や蒲原宿観光案内板が設置されています。 ベンチに腰を下ろして一休みした後、旧東海道の細い道へ入ると、宿場町の雰囲気の残る街並みになります。

案内板  休憩所

さらに枡形を右折すると本格的に蒲原宿が始まります。蒲原宿では格子窓の古い建物を幾つか見ることができます。 交通量も少なく、江戸時代の姿をよく留めている宿場町です。旅籠・和泉屋は現在では東海道ウォーカーのための休憩所となっています。 建物の中に入ると、廊下が置くまで続く昔ながらの構造となっています。 天井からはこの地域特産のさくら海老を模したつるし雛が多数ぶら下がっていました。

蒲原宿町並み  和泉屋

蒲原宿の街並みを描いた広重『東海道五拾三次之内 蒲原』は、シリーズの中でも有名な作品です。 大雪の中を歩く旅人を描いたものですが、これは蒲原宿のどの場所を描いたものなのかは謎になっています。 いちおう下の写真の箇所が浮世絵に描かれた場所だと伝えられていますが、全く違う景色のように見えてしまいます。広重『東海道五拾三次之内 蒲原』は謎の多い1枚です。

浮世絵スポット

重厚な「なまこ壁」と「塗り家造り」の元商家を横目に、次なる吉原宿を目指します。

古民家

しばらく直進した後、左に折れます。そうすると目の前に長く急な登り坂が・・・。まだ肌寒い季節なのに、大粒の汗を垂らしながら坂を登っていきます。 こんな場所にこんなにしんどい坂があるなんて・・・、と独り言を言いながら登り続けました。

登り坂

坂の頂上にたどり着いたら、地元の人が「今日は富士山がきれいだよ〜。良かったね。」と声を掛けてきました。 こんな所から富士山が見えるのだろうかと思いつつ歩いていると、東名高速にかかる陸橋からきれいな富士山が!!

陸橋を渡ると下り坂になります。
東海道を取り扱っているガイドブックは、通常は東京から京都に向かって歩く、つまり西方面に向かって歩く行程で書かれてあります。 そのため、あまり知られていないようですが、実は蒲原宿から吉原宿までの道は、 東海道を東に向かって歩く人にとっては富士山を見ながら歩ける絶好の区間なのです。 しかも東海道を東に向かって歩く場合は、通常富士山は進行方向に向かって左側に見えるのですが、 この区間では珍しく右側に見える「右富士」なのです。

東名高速  右富士

きれいな富士山を眺めつつ歩くと、両側が残る珍しい岩渕一里塚(左下の写真)があります。 東側(写真だと右側)の榎は昭和になってから枯死してしまったため2代目の榎が植えられていますが、江戸時代から残っているような立派な一里塚です。 この日は天気も良く、一里塚の間に富士山が鎮座するという貴重な光景も見ることができました。
岩渕一里塚を過ぎると、静かな佇まいの残る間の宿・岩渕(右下の写真)があり、大名が休憩に使った小休本陣・常盤家住宅を見学することができます。 岩渕は、蒲原宿と吉原宿の中間にあり、富士川渡船の準備をする際の休憩所として利用されたそうです。

岩渕一里塚  岩渕間宿

間の宿・岩渕を過ぎるとすぐに富士川の堤防に到着します。


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