【リプレイ風小説 第1話 魔術師達の饗宴】

 

ACT.9 宴の終わり


 「お疲れ様でした」
アインは、軽い『秘密酔い』を感じながらも、命がけの冒険をともにやり遂げた7人のウィザードに向かって言った。ウィザード達は口々にお互いの健闘を称え労をねぎらった。
8人のウィザードは『秘密ダンジョン』から無事、廃坑の地下1階へと生還していた。それぞれの懐には、冒険の証であり報酬である黄金が収まっていた。
「いやはや、全く有意義な体験でしたな」
「ホントにそうですね」
サイの言葉にアインは屈託のない返事をした。
「おいおい、俺もお前さん達も死にかけたんだぜ?」
ドーンがフフンと鼻を鳴らしながら言った。
「と言うか、拙者は2度も『死』にましたがな!」
サイがカッカと笑った。
「だが、結局は生きて帰った。違いますか?」
RRが平然と言ってのけた。
「そうですよ!いい経験になったと思います。なんかひと皮向けたって言うか」
「そりゃ、結構なこって」
「険呑、険呑」
ウィザード達はしばし冒険の余韻に浸るように話し合った。

「RRさん、もう行っちゃうんですか?」
ウィザード達は話しに夢中になっていて、リーダーがこっそりとを立ち去ろうとしているのに気がつかなかった。アインの声にその場を立ち去ろうとしているRRの背に初めて気がついた。
「また縁があったら、どこかの『秘密ダンジョン』で会おう」
RRが背中越しに言った。
その背中に向かって、ドーンが叫んだ。
「お前さんとは、2度とごめんだ!」
RRはチラリと7人のウィザード達を見ると、軽く右手を上げた。
「また会おう」
その言葉を残して、RRは街へと『跳んで』行った。
 

 

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